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Era ITXでゲーミングPCを組んでみる

前々から気になっていたFractal DesignのEra ITXを購入したので、簡単に使用感などを書いてみようかと思います。

構成

今回、Era ITXに組み込んだ構成は下記になります。

パーツ メーカー 製品名
CPU AMD Ryzen 7 3700X
CPUクーラー Noctua NH-D9L
M/B ASRock B550 Phantom Gaming-ITX/ax
Memory G.Skill DDR4-3600 OCメモリー
GPU ZOTAC GeForce GTX 1070 Founders Edition
Storage Sabrent SB-ROCKET-NVMe4-1TB
Team CARDEA ZERO Z440 1TB
Power Super Flower LEADEX V G130X 850W
Case Fractal Design Era ITX Cobalt - TG
Case Fan Cooler Master MasterFan SF120R ARGB *2
Noctua NF-A8 PWM
OS Microsoft Windows 10 Pro 64bit

上記のパーツを組み込んだ写真がこちら。

表面 ケース内部表面 裏面 ケース内部裏面

所感

組み立てについて

ケースのサイズがサイズなこともあり、それなりに大変でした。
本当であればマニュアルを参照しながら、順番にパーツを組み込んでいくのがいいと思いますが、今回はマニュアル全く見ずに組み込んだので、何度か作業の手戻りが発生しました。
なので、この手の小型ケースでよく言われる通り、パーツを入れる順番は重要になります。

GPUについては、既に各所のレビュー通りサイズ制限が厳しいです。
今回搭載したGTX 1070 FEはリファレンスモデルの外排気なので問題なく入りますが、内排気のオリジナルファン搭載モデルのGPUを選択する場合はカードの厚みや幅はしっかりと確認した方がよいですね。

GPU厚さ注意

また、今回は小型ケースに使用するということで、電源にSuper FlowerのLEADEX V GOLDを選びましたが、ATXサイズの電源の中ではいいチョイスだったのかなと思っています。
フルプラグイン式かつ通常のATXサイズの電源と比較して3cm程度奥行が短いので、多少の余裕が生まれた感じがします。
とはいっても、簡易水冷を搭載できるかは微妙な感じですが。。。 少なくとも、このケースに使用する電源はフルプラグイン式またはセミプラグイン式を選んだ方がいいです。
というのも、Era ITXは裏配線スペースが存在しないので、ある程度以上のサイズのGPUを搭載した場合、SATAケーブル等の不要なケーブルをまとめて格納しておくスペースがないです。
少し割高になってしまいますが、SFX(SFX-L)電源を選択するとATX電源と比較すると高さや幅が一回り小さいので組みやすいかと思います。

机が黒色で見づらいですが、通常サイズのATX電源と今回使用した比較LEADEX V GOLDとの写真。 左側の電源が奥行16cmなのに対しLEADEX V GOLDは13cmなので、結構短いです。 電源サイズ比較

排熱や騒音について

排熱に問題がないか確認するためCinebench R20やTime Spyを使用し、CPUやGPUに負荷をかけ温度や騒音について確認を簡単にですが行いました。
定格運用の室温28℃環境でCPU・GPU共にアイドル時55℃(±5℃)、負荷100%時80℃(±5℃)くらいになります。
現在リアファンを吸気にしていて、排気のときと比較するとCPU温度が若干低くなり、GPUの温度が若干上がる感じになります。
また、ベンチマーク終了後の温度の下がり具合ですが、CPUはベンチマーク終了後5分程度で50℃台まで下がるのに対し、GPUは65℃までは直ぐに下がりますが、その後中々温度が下がらないので、クーラーの性能なのかケースの問題なのか断定しずらい部分はありますが、排熱はCPUに比べると厳しめではあります。 とはいえ、実際のゲームでGPUの使用率が100%で長時間張り付くようなことはないと思うので、問題ないと思っています。

CPUクーラーについてはサイドフロー型にしたかったためギリギリ搭載できるNH-D9Lを使用し、リアファンから吸気した空気を使用して排熱する形にしていますが、VRMが冷えているのか若干怪しい感じはしています。
サイズの大手裏剣参も所持しているので、比較してみたい気もしています。

2020-08-20 追記

写真は取り忘れてしまいましたが、サイズの大手裏剣参をつけてみました。
取付については、取付の方向によって、リアファン、あたは使用していたメモリーのヒートスプレッダに干渉するので、一時的に他PCからヒートスプレッダ無しのメモリーと入れ替えが必要でした。
前回同様アイドル時やCinebench R20実行時の温度の推移をみている感じ、アイドル時の温度はほぼ変わりませんでしたが、動作クロックがNH-D9L使用時と比較するとおおよそ0.3GHzくらい高い状態で安定しているようでした。
Cinebench R20実行時の温度の温度ですが、室温が26℃と若干前回よりも低かったこともありますが、負荷100%時70~75℃だったのでNH-D9Lよりも排熱が優秀そうです。
大手裏剣参に使用していたファンは大手裏剣参にもともと付属していた17mm厚の120mmファンなので、25mm厚の高性能ファンへ付け替えを行えば更に冷却性能を上げることができそうです。

また、トップフロー型ならではの恩恵として、GPUの冷却性能が間接的に高まる可能性があります。
というのも、大手裏剣参装着時にTime Spyを実行したところ、ピーク時のGPU温度は前回と変化無かったのですが、実行後のGPU冷却の速度が目に見えて早く、割と早い段階でアイドル時に近い状態の温度まで下がっていました。
これは予想ではあるのですが、CPUファンの風がGPUのバックパネルに当たることでGPUの冷却を補助した可能性、もしくはGPU周りの空気がCPUファンの風の影響で篭りにくくなったのでは?、と考えています。

Era ITXに使用するCPUファンですが、使用するCPUやPCの利用目的に応じて選択することになりそうです。
具体的にはミドルレンジ以下のCPUを使用しそれなりに冷却にも余裕を持たせたい場合や、CPUに高負荷をかけることがほぼ無いような一般的な利用用途の場合、それなりに高さのあるトップフロー型の90mmファン搭載モデルや、サイドフロー型だとNH-D9Lになりますが、これらのCPUファンは周囲のパーツと干渉をほぼ気にせず、それでいてそれなりに冷却も行えるのでこちらで問題がないと思います。
そうではなく、ハイエンドCPUを使用して動画エンコードのようなCPUに高負荷を長時間かけるような利用用途や、OCを行って少しでも性能を追求するような用途の場合、トップフロー型の大手裏剣参やNH-L12Sのような120mmファンが搭載できるようなものや、NH-C14Sのように140mmファン搭載できるものを選択することになるかと思います。
ただし、トップフロー型の大型ファン搭載モデルの場合、利用するメモリーにヒートスプレッダがついているものがNGになる可能性が高いので、パーツ選定に多少の制限が発生するので私のように余っていたメモリーの流用で済ませようとしていたら、実は干渉したということが起こりえるので、注意が必要になります。

– 追記ここまで –

GPUは年末を目途に買い替えを予定していますが、外排気にするか内排気にするか迷っていたりします。
ケースのサイズが小さいので外排気が無難ではありますが、リアファンを吸気にしていることにより内排気のGPUを選択してもCPUの冷却に対する影響は控え目になるのではと考えていたりします。
近年のGPUの消費電力的に外排気での排熱は厳しいと思うので。
また、もし簡易水冷を搭載するのであれば、できればCPUではなくGPUに使用したいところではあります(高さ制限的に難しいですが)。

天板については、無い方がエアフロー的に優れているのは間違いないです。
とはいえ、デザインの面で天板を使用したかったので、少し隙間を増やす意味で100均で販売されているネオジウム磁石を間に噛ませることで、天板の高さを底上げしています。
このことにより、若干ですが熱が篭り難くなっているように感じています。

磁石

騒音についてですが、アイドル時は静かな環境では若干ファンの音が聞こえるくらいです。
当然ですが、負荷をかけてファンを100%全開で回すとそれなりに音がします。
特に天板につけた120㎜ファンを全開で回すと軸がブレているような音がしてそこそこ煩いです。
そういった意味でもケースファンにもPWM対応のファン搭載し、ユーティリティソフトからファンの回転数制御を行って排熱と騒音のバランスを取るようにしています。

まとめ

デザインに惹かれて購入したFractal DesignのEra ITXですが、事前で調べた感じでは窒息ケースと言われていたりして警戒していた部分もありましたが、ミドルアッパーくらいの構成で組む分には問題ない感じです。
いわゆるウルトラハイエンドと言われるような、CPUとGPUあわせて価格が30万円前後行くようなクラスのパーツを入れたり、ガンガンOCして性能を伸ばすといった運用は厳しいと思いますが。

小型ケースなので、初回に組むときはそれなりに苦労しますが、CPUやGPUのアップグレード、CPUファンやメモリの交換といったメンテナンスについては行いやすいです。
ミドルタワータイプのケースやそれ以上のサイズのケースと比較すると使用できるパーツの制限は多いですし、多少工夫を求められる感やケーブルの取り回しに気を遣う部分もあるので、ある程度自作に慣れた人向けのケースであることは間違いないですが。

基本的には満足度が高いケースではありますが、個人的に改良版が今後出ることがあるとしたら、2点改良して欲しい部分があります。
一つ目は多少ケースが大きくなってもいいので、PCIEのスロットは現在の2スロット分ではなく3スロット分は確保して欲しいです。
そうすれば、15㎜厚でもケースファンを搭載できるようになりますし、簡易水冷をGPUに搭載するという選択肢もとりやすくなるので。 もう一つは電源ケーブルの位置が絶妙に邪魔でずらして欲しいところです。
作業の邪魔ですし取り回しに若干苦心したので、電源ケーブルだけでも裏配線スペースに通せるような形になっているとかなり作業が楽になるかと思います。

今回初めてMini-ITXを使用した小型PCを組みましたが、ロマンがあっていいですね。
小さいので置き場所にも困らないですし、パーツ選びも制限のある中から選んでいく感じが楽しかったです。


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