先日、ちょっとした検証用にとHyper-V Server 2016をインストールしたので、その際に行った作業を残しておきます。
注意
以下の手順はドメイン環境を前提に記載しているため、ワークグループ環境の場合は手順が異なるものと思われます。
事前準備
OSインストールの手順はHyper-V Server 2012R2と大して変わっていないため、手順は割愛します。
OS初期設定
OSのインストールが完了したら、以下の設定を行います。
- ドメイン参加
- コンピュータ名(ホスト名)の設定
- リモートデスクトップの有効化
- ネットワークの設定
- 固定IPの付与
- デフォルトゲートウェイの設定
- DNS設定
- Windows Update
作業中に何度か再起動を求められるので、適宜再起動しつつ設定を行います。
クライアント端末ツールインストール
Hyper-V ServrではGUIが入っていないこともあり、操作・管理が面倒なのでクライアント端末に管理用のツールを導入します。
今回導入するツールは以下の二つです。
- リモートサーバー管理ツール(RSAT)
- Windows Admin Center
RSATについてはWindows Serverを操作したことがある方であれば馴染みのあるツール群です。
Windows10には既定でインストールされていないため、Webから別途入手しインストールします。
Windows Admin Centerについては、MS公式から提供されているサーバ管理ツールです。
同じくMS公式提供のサーバ管理ツールのRSATとの違いとしては、Windows Admin Centerはブラウザベースで動作し、サーバの状態を確認したり簡単な設定を行うことに優れています。
Windows Admin Centerでは手の届かないようなOSや各種サービスの細かな設定・管理を行う場合はRSATを使う感じです。
あと、個人的にWindows Admin Centerが優れていると感じるのが、Windows Admin Centerの画面から対象サーバへPowerShell接続が容易にできることです。
昨今のWindows ServerはPowerShellの使用が前提となっているので、ちょっとした作業でPowerShellを使いたい場合に、手軽にすぐ繋げられる環境が手に入るのはいいことです。
また、Hyper-V Serverで仮想マシンの構築・管理を行うため、「Windowsの機能」から「Hyper-V 管理ツール」を有効にします。
設定
個人的に仮想マシンを構築する際に使用するisoファイルなどをいちいち仮想マシンのホストに置きに行くのはやりたくありません。
なので、isoファイルはファイルサーバ上に配置し、そこからマウントできるよう設定を行います。
ファイル共有設定
クライアント端末にインストールしたRSATを利用し「Active Directory ユーザーとコンピューター」を開きます。
そこから、Hyper-V Serverのホスト名を右クリックし、プロパティをクリックします。
「委任」タブを選択し、「指定されたサービスへの委任でのみこのコンピュータを信頼する」>「任意の認証プロトコルを使う」にチェックを入れます。
「追加」をクリックし、「ユーザーまたはコンピューター」をクリックします。
「選択するオブジェクト名」にファイルサーバのホスト名を入力し、「名前の確認」をクリックします。
名前の確認ができたことを確認し、「OK」をクリック。
もし名前の確認ができない場合は、「オブジェクトの種類」をクリックし、「オブジェクトの種類」に「コンピューター」がチェックが入っていることを確認します。
「利用可能なサービス」の「サービスの種類」から「cifs」を選択し「OK」をクリック。
「このアカウントが委任された資格情報を・・・」に対象サーバーが入っていることを確認し「OK」をクリック。
この設定は反映に数分時間がかかることがあります。
Windows Admin Centerを開き、ファイルサーバの管理画面を開き、「PowerShell」をクリックし入力画面を開きます。
PowerShellの入力画面に切り替わったら、以下のコマンドを入力し、isoファイルのあるフォルダを共有させます。
New-SmbShare –Name <共有名> –Path <フォルダパス>
以上で設定は終わりです。
ここまで思った以上に書くのに時間がかかってしまったため、クライアント構築編は後日書きます。
-追記-
後編を書きました。